552] フロントの底付き

From: 城 克文 , Date_No: 1998-10-29_01

じょうです。召喚されて出てきました。
話が長くなると思います。

さて、私の書いた以下の文章ですが、
>フロントを21インチにして、
>しかも底付きしないようにFサスの中にスペーサーをかますとすると、
>結果として1名乗車の沈み込みで5センチくらい前が上がってしまいます。
>これとバランスが取れるようにリアを上げるとすると、
>テンションロッドで1.5〜2センチの短縮が必要ということになります。


ここで書いた「底付き」は、タイヤの径が大きくなることにより、
サスがフルボトムしたときに、
(アップフェンダーの場合は)タイヤ自体がフェンダーに、
(ダウンフェンダーの場合は)フェンダー自体が三つ又に、
ぶつかることを指しています。
したがって、スペーサーを入れるだけではだめなのですが。


それはともかく、何をするかというと、図解すれば、
Fフォークのキャップを開けると、

 [‾‾]
  ==  ←キャップ(ほんとはエアサスのバルブがついている。)

  ——  ←■鉄の円盤

   >
  <   ←■サスペンションスプリング
 |‾‾|
 |  | ←インナーチューブ
 〜〜〜〜
 |  |
|‾‾‾‾|←アウターチューブ

ですよね。

この■と■との間に、スペーサーとして丈夫なパイプを入れるわけです。
外径が30〜32ミリのパイプでいいはずで、
強度は水道の配管に使う塩ビのグレーのパイプでも大丈夫でした。
(ただし、あれは、パイプそのものでは径の合うのがないので、
 端っこにふたをするためのキャップを切って使うといいはずです。)
ただ、これを入れてサスのキャップを閉めるのは、相当面倒ですよ。

長さは、ちょっと考えてしまいます。
ふつう、完全に伸びきり状態から比べると、バイクをたてただけでも、
バイクの自重で、ある程度サスが沈みますよね。
通常3センチ程度だと思いますが。
で、自分が乗ったら、更にそれで沈み込みますよね。

自分が乗っても全く沈まないのは異常ですが(はじかれまくって走れません。)、
バイクをたてただけで3センチも沈むのはもったいないので、
空車時沈み込みを0.5〜1センチ程度になるようにするのがいいかな、と。
つまり、2〜2.5センチの長さのパイプを入れます。

この方法は、サスの固さや、
反発力の立ち上がり方などにはあまり影響を与えないので、
車高調整的な意味合いが強いと思って下さい。
全体のサスストロークは増えない(逆に減るかも知れない)けれども、
縮み側のホイールトラベルを取ろうという考えです。
(この前提には、TDRはサス全体がフルボトムしても
バネ自体の縮みにはまだ若干の余裕があるだろうという推測があります。)

だから、車高や姿勢に不満がなくて、
単にフルボトムしやすくてガツンと来るような状態を改善するのなら、
オイルレベルを上げることにより気室の容積を下げる方法が効果があるでしょう。
5ミリ刻みで上げていくべきでしょうね。
ストローク最後の底付き手前で踏ん張るようになるります。
(というか、踏ん張り初めの位置が浅い方に移動してきます。)

同じように、車高も一緒に上げたいのであれば、
スペーサーとしてパイプの代わりに円柱状のものを入れる方法がいいでしょう。

なお、前だけやると姿勢が変わるので、後ろも上げた方がいいでしょう。
わたしは、粘るハンドルが好きなので、
前のめりよりは前上がりの方が乗りやすいのですが。

長々失礼しました。3週間も乗れないと禁断症状が出る。

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